プロジェクトを更新したら旧版で開けなくなるかもしれない。
最短の対処は、唯一のプロジェクトを使わず、プロジェクトライブラリと個別プロジェクトを別々にバックアップしてから、DaVinci Resolve 21.1.2の副本で確認することです。公開されているリリースノートの参照用コピーでは、21.1.2のプロジェクトは20.3.2からアクセスできないとされています。ライブラリにアクセスできることは、各プロジェクトを旧版で開ける保証ではありません。(リリースノートの参照用投稿)

Windowsを主に使い、Mac環境でResolveのプロジェクトを確認する編集者・調色担当者向けです。
旧版への復帰を残したい個人制作者や、アップグレードと納品確認の担当を分けたい小規模チームにも役立ちます。

最終確認:2026年10月27日。バージョンの公開情報はリリースノートの参照用投稿とDaVinci Resolveの公式サポートページで確認してください。機能やシステム要件は変更される場合があるため、作業直前にも公式情報を見直します。

まず互換性をライブラリと個別プロジェクトに分ける

「プロジェクトライブラリ」と「プロジェクト」は同じものではありません。ライブラリは複数のプロジェクトを管理する入れ物です。一方、プロジェクトはタイムラインや編集内容などを含む作業単位です。片方の互換情報を、もう片方にもそのまま当てはめないでください。

リリースノートの参照用コピーには、DaVinci Resolve 21.1.2のプロジェクトをDaVinci Resolve 20.3.2からアクセスできない旨が記載されています。アップグレード後に旧版へ戻す可能性がある場合は、21.1.2で開いて保存したプロジェクトを20.3.2で再度開けると見込まず、バックアップから戻せるかを別に確認します。(バージョン間のアクセス境界を記したリリースノート)

判断時は、次の対照を使います。

対象 確認すること 次の判断
プロジェクトライブラリ 退避したライブラリの所在と、復元担当者が明確か 不明ならアップグレードを止める
個別プロジェクト DRPを書き出し、別名で保管したか 未取得なら代表作を開かない
旧版への復帰 バックアップを旧版環境で読み込めるか 未検証なら回退可能と扱わない
納品物 再生、画面、音声、受け渡し先での確認が済んだか 未確認なら納品完了にしない

バックアップはライブラリとDRPを別々に残す

アップグレード前には、プロジェクトライブラリ全体と、重要な個別プロジェクトのDRPプロジェクトバックアップをそれぞれ用意します。DRPだけを保存してライブラリの退避を省いたり、ライブラリのコピーだけで個別プロジェクトの書き出しを済ませた扱いにしたりしないでください。

DaVinci Resolveの公式入門ガイドでは、プロジェクトライブラリのバックアップ方法が説明されています。公式編集ガイドには、プロジェクトをDRPとして書き出し、読み込む手順があります。これらは別の保全手段として確認し、チーム内の手順書にも分けて記録します。(公式入門ガイドのライブラリバックアップ説明、公式編集ガイドのDRP書き出し・読み込み説明)

保存したら、ファイルが存在するかだけで終わらせず、次を見ます。

  • ライブラリとDRPの保存先を別々に記録します。
  • プロジェクト名、保管時点、版が判別できる名前にします。
  • 復元を担当する人と、使う旧版環境を決めます。
  • 副本を実際に読み込む確認を行い、手順と結果を残します。

バックアップがあることと、復元できることは別です。保存場所にアクセスできない、担当者が分からない、読み込み手順が未確認という状態なら、アップグレードの開始条件を満たしていません。

副本で復元経路を確認する

正式プロジェクトを更新する前に、退避したライブラリまたはDRPを使い、復元手順を通して確認します。検証用の副本は正式データと区別し、元のプロジェクトを上書きしない名前で管理してください。

公式のバージョン情報に記載された互換性と、チームで実際に試した復元結果は分けて記録します。「ライブラリを参照できた」という事実だけをもって、「21.1.2で保存したプロジェクトを20.3.2で開けた」と結論づけることはできません。復元結果には、使用したResolveの版、読み込んだバックアップの種類、確認できた内容を添えます。

公式サポートページで旧版を含む配布情報を確認し、チームで使える環境かどうかも確かめます。利用できるインストーラーがあることと、プロジェクトが旧版で正常に戻ることは別の確認事項です。

代表的なプロジェクトで編集内容と素材を照合する

検収用には、正式作業を代表するプロジェクトの副本を選びます。短いサンプルだけでは、素材のリンク切れや特定の効果の差を見落とすことがあります。更新内容は確認の手掛かりとして利用し、すべてのプロジェクトに問題がないという保証として扱わないでください。(Resolve 21公式機能ガイド)

作業中は、次の項目を一つずつ照合します。

  • タイムラインが意図した順序で表示され、必要なクリップが抜けていない。
  • 素材へのリンクが維持され、オフライン素材や誤った参照先が残っていない。
  • 重要な調色やFusionの効果が意図した見え方になっている。
  • 編集上の問題があれば、プロジェクト名、箇所、確認した版とともに記録する。

調色の見え方を確認する際は、画面上の印象だけで合否を決めず、プロジェクトの表示条件や出力設定も確認します。公式の調色ガイドには、スコープ、色補正、納品設定の説明があります。(公式調色ガイドの確認項目)

プレビューと納品ファイルを別々に検収する

アプリ内で再生できても、納品データが受け取り側の環境で問題なく使えるとは限りません。プレビュー確認と書き出し後の確認を分け、納品条件に沿って判断します。

  • 期待した映像と音声が出力されているか確認します。
  • 書き出したファイルをResolveの外でも再生し、内容を照合します。
  • 納品先がプロジェクトを受け取る場合は、相手の環境で開けるかを確認します。
  • 解像度、色、音声などの基準は、チームや納品先の指定に照らして記録します。

所要時間や画質の変化は、マシン、素材、設定、再生環境によって異なります。条件を示さないまま性能や所要時間を断定せず、実際に納品するファイルで判断してください。アプリ内の再生が正常だったという記録だけで、納品完了にはしません。

よくある質問

DaVinci Resolve 21.1.2へ上げる前に何を保管しますか?

プロジェクトライブラリ全体のバックアップと、重要な個別プロジェクトのDRP書き出しを別々に保管します。素材が別の場所にある場合は、素材の所在や再リンクの担当も記録してください。ファイル名と保存先が明確で、復元を担当する人が決まっていることまで確認してから、作業用の副本を開きます。

DaVinci Resolve 21.1.2で保存したプロジェクトを20.3.2で開けますか?

リリースノートの参照用コピーでは、21.1.2のプロジェクトは20.3.2からアクセスできないとされています。旧版に戻す必要があるなら、21.1.2で保存したプロジェクトを旧版で開けると想定せず、保存前のバックアップから復元できるかを試してください。ライブラリへのアクセスと、個別プロジェクトの互換性は分けて判断します。

プロジェクトライブラリの互換性があれば、すべてのプロジェクトを回退できますか?

できるとは限りません。ライブラリにアクセスできることは、そこに含まれるすべてのプロジェクトが旧版で開けることを意味しません。ライブラリのコピーとDRPを別々に保管し、実際に利用する旧版環境で復元を試します。試していない場合は、旧版への回退が確認済みだと扱わないでください。

手元にMacがなくてもアップグレード後のプロジェクトを確認できますか?

リモートMacを検収環境として使う選択肢はあります。利用前に、使用できるソフトウェアやファイルの受け渡し条件を確認し、正式データではなく副本で検証してください。遠隔環境での確認は、納品先での再生や受け取り確認の代わりにはなりません。必要な検収項目を事前に整理し、実際の担当者が判定できる形で記録します。

Mac環境での確認が必要なら、先に副本で範囲を決める

Windows版のResolveで作業を続けられるなら、すべてをMacへ移す必要はありません。ただし、Mac環境での表示や受け渡しを確認できる場所が手元にない場合、チーム内の日程調整が必要になり、正式データを使った確認は復旧時のリスクも増やします。短期の検収だけを目的に実機を購入する方法もありますが、利用頻度が低ければ費用と保管の負担が残ります。

一方、常時使う作業機が必要で、物理接続や長時間の継続作業が前提なら、レンタルが適さない場合があります。長期利用を考える場合は、Mac miniの選択肢も含めて比較してください。臨時のプロジェクト確認であれば、MACCOMEのMac利用案内で利用条件を確認し、手元の副本と納品手順が対応できるかを先に判断できます。バックアップが未検証のまま、正式プロジェクトを更新しないでください。