DeepSeekの第2次調達報道:プレマネー約5000億元、5か月で累計1兆元超規模へ

約 16 分で読了 · MACCOME · 最終更新:2026 年 8 月 6 日

誰が:中国の大規模モデル企業 DeepSeek。いつ:2026 年 8 月 4〜5 日に交渉を再開し、8 月下旬の契約を計画。何をしたか:第2次の外部調達を始動し、目標調達額は 500 億元。規模:プレマネー評価額は約 5000 億元(約 700 億ドル)、6 月の第1次ポストマネー 3500 億元より約 43% 高い。意味すること:5 か月弱で 2 ラウンド合計が 1 兆元を超え、中国 AI 大規模モデル調達規模の記録を更新する見込みです。かつて「調達しない・上場しない・商業化しない」を掲げた企業が、資本市場の物語の中心へ急速に移っています。第1次の全体像はAI 調達スーパーサイクル記事を、自社チップの暗線は自社チップ解説をご参照ください。

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慎重な声明:本稿執筆時点で、第2次調達の金額・評価額・日程はいずれも匿名ディール筋および経済メディア報道(『財経』、ロイター、ブルームバーグなど)に基づきます。DeepSeek 公式の公開確認はなく、実際の条項は交渉で変動し得ます。以下の数字はすべて「報道・交渉中」の表記です。

6 つの痛点:第2次調達が話題になったあと、チームが本当に整理すべきこと

調達の見出しは派手ですが、エンジニアリングとプロダクトの現場で意思決定を止めるのは、次の盲点です。

  1. 数字はまだ未契約:500 億元の調達、プレマネー 5000 億元はいずれも「交渉中」であり、確定取引として予算やサプライヤーデューデリジェンス資料に書けません。
  2. 本線は計算資源の請求書:約 100 億元調達するごとに、分析の見立てでは約 70 億元がチップ・データセンター・帯域・液冷へ——ペースは計算資源拡大に連動し、評価額のスローガンではありません。
  3. 議決権構造が異例:第1次では大半の外部資金が梁文鋒氏支配下の LP 経由で入り、議決権なし・5 年ロック。唯一の例外が国家人工知能産業投資基金です。
  4. P/S が極端に高い:約 140〜150 倍で、公開市場で取引筋が見積もる OpenAI / Anthropic の水準を大きく上回ります。本質は「オプション価格付け」です。
  5. 情報流出が交渉を遅らせた:7 月末、第2次はクローズド投資家会議の内容流出を理由に一時停止し、ガバナンスと広報の圧力が同時に上がりました。
  6. 個人投資家は入場できない:両ラウンドとも機関枠。個人は科創板を待つしかなく、実務ではモデル呼び出しとローカル推論コストに焦点を戻すべきです。

タイムライン:「調達しない」から評価額が約 7 倍規模へ、わずか 4 か月

時期出来事
2026-04企業登記変更:登録資本 1000 万→1500 万元。梁文鋒氏の直接持株比率 1%→34%、寧波承恩を含め合計約 84.29% を支配。同月に第1次調達始動、V4 シリーズのプレビュー公開
2026-06第1次クローズ:調達約 500 億元(約 74 億ドル)、ポストマネー 3500 億元超(報道により約 520〜590 億ドル)。中国 AI 大規模モデル史上最大規模の初回調達
2026-07-14~17海外メディアが科創板 IPO 準備と新投資家との第2次交渉を報道。プレマネー約 4800 億元(約 710 億ドル)の噂。ARR 約 4〜5 億ドルが初公開
2026-07-25~26第2次交渉が突然停止。ブルームバーグ等は、梁文鋒氏がクローズド投資家会議の内容がネットに流れたことに不満を示したことが一因と報じる
2026-08-04~05『財経』がディール筋を引用:第2次再開、目標調達 500 億元、プレマネー約 5000 億元(+43%)、8 月下旬契約を計画。双方とも控えめに進めたい意向

核心データ一覧:第1次(クローズ済)vs 第2次(交渉中)

項目第1次(完了)第2次(交渉中)
開始時期2026 年 4 月7 月中旬に再開、8 月初旬に再再開
完了 / 予定2026 年 6 月計画:2026 年 8 月下旬
調達額約 500 億元(約 74 億ドル)目標約 500 億元
評価額の基準ポストマネー 3500 億元超プレマネー約 5000 億元(約 700 億ドル)
評価額の前ラウンド比約 +43%
主な投資家国家人工知能産業投資基金、テンセント(100 億元)、寧徳時代(50 億元)、JD、NetEase、IDG、正心谷、拾象、砺思など第1次の待機リスト機関+一部第1次投資家の増資
累計調達(第2次成立時)1 兆元超(5 か月以内)
財務・評価額の参考数値注記
ARR約 4〜5 億ドル主に API Token。メディア引用で、公式開示ではない
粗利率50% 超と報じられる独立監査による確認なし
第2次の暗示 P/S約 140〜150 倍OpenAI 約 65 倍、Anthropic 約 21 倍との比較(取引筋の推計)
月間アクティブユーザー1 億超(外部報道)集計方法は未開示

深掘り:この 5000 億元の評価額は何を価格付けしているのか

1. なぜまた資金が足りないのか:本当の請求書は計算資源

第1次完了後まもなく、DeepSeek はデータセンターや AI Agent など中核部門の人員規模を倍増する計画を発表し、ロイターは自社製 AI 推論チップ開発とチップ設計エンジニアの採用を報じました。分析によれば、DeepSeek が約 100 億元調達するごとに、約 70 億元が計算資源関連(チップ調達、データセンター建設、帯域リース、液冷配備)へ向かいます。調達のリズムは本質的に計算資源拡大との競争であり、単なる帳簿上の評価額ゲームではありません。自社チップの背景はDeepSeek 自社チップ記事をご覧ください。

2. 異例の株式構造:大半の投資家に議決権がない

第1次調達では、外部資金の大半が梁文鋒氏支配下の有限パートナーシップ(LP)を経由して間接参入しており、これらの投資家には議決権がなく5 年のロックアップが求められます。唯一の例外が国家人工知能産業投資基金で、直接持株・議決権あり・ロックアップなしです。この構造は梁文鋒氏の合計約 84% の支配力を維持する一方、コーポレートガバナンスの透明性と国有資本の発言力を、本ラウンド交渉の敏感な論点にしています。

3. 約 148 倍の P/S:キャッシュフロー価格か、オプション価格か

プレマネー 5000 億元と ARR 4〜5 億ドルから計算すると、P/S は約 140〜150 倍で、OpenAI 約 65 倍、Anthropic 約 21 倍を大きく上回ります。取引に関与した投資筋は「大規模モデルの価格付けは本質的にオプションであり、キャッシュフロー基準ではない」と評しました。投資家が賭けているのは現時点の収入規模ではなく、国産計算資源エコシステムと企業向け Agent 市場でインフラ級の地位を占める可能性です。

横比較:国産大規模モデル企業の「評価額競争」

企業上場状況最新評価額 / 時価総額年換算収入の参考直近半年の調達ペース
DeepSeek未上場、科創板 IPO 準備中第2次プレマネー約 5000 億元(約 700 億ドル、交渉中)約 4〜5 億ドル4 か月で 2 ラウンド、累計目標 1 兆元超
月之暗面 Moonshot(Kimi)未上場約 200 億ドル(2026-05)、一時 300 億ドルを模索との噂約 2 億ドル6 か月で 4 ラウンド、累計 39 億ドル超
智譜 AI(Zhipu)香港上場済時価総額約 3470 億元(2026-05)未開示上場前累計調達約 83 億元
MiniMax香港上場済時価総額約 2100 億元(2026-05)未開示上場前累計調達約 110 億元

DeepSeek と Kimi の P/S はいずれも 140〜150 倍の高位にあり、すでに上場した智譜・MiniMax を明確に上回ります。未上場の先頭 2 社に対するプライマリー市場のプレミアムは、セカンダリー市場の検証を受けた同業よりはるかに高い——これが国内大規模モデル業界の特殊な現象です。

論争点:クローズド会議の流出、議決権の欠如、評価額バブルへの疑問

  1. クローズド会議内容の流出:第2次が一時停止した直接の理由は、梁文鋒氏が第1次クローズド投資家会議の内容がネットに流れたことに不満を示したことと報じられています。調達規模拡大後、控えめな方針はより大きな情報管理圧力に直面しています。
  2. 議決権構造への注目:大半の外部投資家に議決権がなく 5 年ロックが必要で、直接議決権とロックなしを持つのは国家大基金のみです。Forbes など海外分析はガバナンスと国有資本の役割に疑問を示していますが、公式の結論はまだありません。
  3. 評価額と収入の乖離:140〜150 倍の P/S は成熟産業では極端に高く、高成長 SaaS の先頭でも通常 30〜50 倍です。評価額が実現するかは、科創板上場後に技術優位をスケールした B2B 収入へ転換できるかにかかり、現時点では市場未検証です。

影響と背景:科創板の新ルール、国産計算資源の自立、世界 AI 資本競争

  • 科創板ルールの緩和:2026 年 6 月 17 日、上海証券取引所は陸家嘴フォーラムで科創板第 5 セット上場基準の適用範囲を人工知能へ拡大すると発表しました——利益や大規模収入を求めず、技術力が十分なら申請可能です。これが DeepSeek が 2026 年末前の IPO 申請、2027 年上場を計画する前提です。
  • 「調達しない・上場しない・商業化しない」から資本市場の中心へ:DeepSeek はかつてこの方針を強調し、5 年間は幻方の自己資金で運営してきました。第1次クローズでその方針は終わり、先頭大規模モデルが技術ナラティブから資本ナラティブへ移る象徴となりました——智譜・MiniMax は香港上場済、月之暗面も調達が密集しています。
  • 世界座標:OpenAI は 2025 年に評価額 3000 億ドルとの噂があり、Anthropic は 2026 年 6 月に OpenAI を超えたと報じられます。投資家が世界競争力を持つ中国先頭企業にプレミアムを払うのは、技術競争力と市場規模への賭けです。
  • 計算資源の自立が暗線:自社推論チップと自前データセンター拡大は「国産計算資源+自社チップ」の大潮流と重なり、収入規模が限定的でも速い調達が必要な理由を説明します。

6 ステップ Runbook:調達ノイズの中で、技術チームはどう意思決定するか

  1. 「交渉中」と「クローズ済」を分けて記帳する:第2次の数字は報道モニターに載せるだけで、確定調達条項やサプライヤー DD の結論には書かないでください。
  2. ARR と P/S でストレステストする:ARR 4〜5 億ドル、P/S 140〜150 倍で再計算します。製品が DeepSeek API に依存する場合は、代替ルート(Flash / Pro / 競合)も同時に用意してください。
  3. 計算資源とチップのナラティブを追跡する:調達資金の多くがデータセンターと自社チップへ向かうため、推論コスト曲線はなお激しく変動し得ます——マルチベンダーとローカル推論の予備計画を残してください。
  4. ガバナンス条項を DD 項目にする:議決権なし LP、5 年ロック、国有資本例外——B2B 調達側なら、長期の支配権とコンプライアンス基準の変化を注視してください。
  5. 科創板の日程をリスクカレンダーに入れる:2026 年末申請、2027 年上場が目標です。規制と市場環境が日程を書き換え得るため、「必達」としてプロジェクトを組まないでください。
  6. 本番 Agent とローカル推論は別勘定にする:調達ニュースは 7×24 ノードと高メモリ Mac の代わりにはなりません。ローカルで V4 Flash を量子化して走らせる判断はds4 ローカル vs クラウドレンタル記事を、正式版レビューはV4 Flash 0731 レビューをご参照ください。
checklist
[ ] Round-2 の数字に「未契約 / メディア引用」を明記する
[ ] API ルートに Flash + 競合 fallback を残す
[ ] 計算資源 / チップニュースを別リスクボードへ入れる
[ ] 科創板申請ウィンドウを 2026Q4–2027 カレンダーに書く
[ ] 本番 Agent ノードとノート開発機を分離する

引用に値する 3 組のハードデータ

  • 5000 億 vs 3500 億:第2次プレマネーは第1次ポストマネー比で約 +43%(『財経』がディール筋を引用、公式未確認)
  • 140〜150 倍 P/S:ARR 4〜5 億ドルから暗示される売上高倍率。OpenAI 約 65 倍、Anthropic 約 21 倍との対比(取引筋推計)
  • 70 / 100:分析の見立てでは、約 100 億元調達するごとに約 70 億元が計算資源関連(チップ、データセンター、帯域、液冷)へ

結び:評価額競争は賑やかでも、安定した計算資源の出口こそが現場の現実

DeepSeek の第2次が成立すれば、中国大規模モデル調達の記録を更新し、「オプション型評価額」論争を前面に押し出します。しかし大半の技術チームにとって、実際に操作できるのは API コスト曲線、マルチモデルルーティング、そして本番環境で Agent を安定稼働できるかどうかです。

調達ニュースが画面を埋め尽くす一方で、次の 3 つの構造的ボトルネックは依然としてよく見られます。

  • ノート PC のスリープ中断:フタ閉めやネットワーク切替で長セッションが切れ、消費済み Token は返還されません。
  • ローカル高メモリ推論の常駐が難しい:96GB / 128GB / 256GB 機の自購入 TCO は高く、短期プロジェクトには弾力的なレンタル期間の方が向いています。
  • 7×24 の常駐制御ノードが足りない:OpenClaw Gateway やマルチモデル fallback には専用ノードが必要で、個人ノート PC には向きません。

DeepSeek API やローカル量子化推論を本番 Agent ワークフローへ接続するなら、MACCOME Mac クラウドホストは実 macOS、SSH 引き渡し、隔離環境を提供し、7×24 常駐に適しています。公開プランはMac mini クラウドレンタル料金をご覧ください。

データ出典:『財経』(新浪財経・华尔街見聞経由)、华尔街見聞、The Standard HK、Gate News、ChainCatcher、智東西、36氪、雷达財経、東方財富網、Forbes、SCMP、Caixin Global、ロイター、ブルームバーグ、DeepSeek API ドキュメント / TechCrunch / Hugging Face の V4 技術紹介。以上の多くは匿名情報源とメディア報道に基づき、一部詳細は公式未確認です。引用前に最新動向を必ず確認してください。

よくある質問

DeepSeek は今回いくら調達し、資金はすでに入金されていますか?

本稿執筆時点では、第2次調達はなお交渉段階にあり、正式契約には至っていません。目標調達額は 500 億元、契約完了は 2026 年 8 月下旬が計画されています。最終金額と条項は正式発表に従ってください。

梁文鋒氏は「調達しない・上場しない」と述べていたのに、なぜ短期間で連続調達するのですか?

DeepSeek は過去 5 年、梁文鋒氏のクオンツファンド「幻方(High-Flyer)」の自己資金のみで運営され、外部資本を受け入れていませんでした。第1次調達は 2026 年 6 月にクローズし、本質的には計算資源拡大(データセンター、自社チップ、人員拡大)に伴う巨額の設備投資への対応であり、科創板 IPO への布石でもあります。

プレマネー約 5000 億元という数字は公式に確認されていますか?

いいえ。この数字は『財経』が複数の匿名ディール筋を引用した報道に基づく交渉中の参考評価額であり、正式契約で確定したものではありません。最終の成約評価額は報道数字と異なる可能性があります。

DeepSeek はいつ上場する可能性がありますか?

複数報道によれば、DeepSeek は科創板 IPO の準備を開始しており、2026 年末までに財務報告の整理と上場申請提出を完了し、2027 年の正式上場を目標としています。具体日程は規制審査と市場環境で調整され得ます。

個人投資家はいま DeepSeek に「底値拾い」で投資できますか?

現時点では DeepSeek は未上場企業であり、両ラウンドの参加はいずれも機関投資家です。第1次の大半の持株は創業者支配下の有限パートナーシップ経由で入り、ロックアップが付きます。個人に直接の参加経路はありません。実務として推論と Agent 常駐環境が必要な場合は、MACCOME Mac クラウドレンタルをご確認ください。